C1 「反復のリズム」






2015設計演習C 第一課題

「反復のリズム」


「反復」は自然界や日常生活に密接する原理である。社会の中で反復のみられる空間に、人は心地よさを感じたり、不思議な体験に出会ったりする。また「反復」の操作によって素材のもつイメージを変えることもあるだろう。

ある素材、思考、行為を反復して形にしそのリズムを表現してください。


*ただし単に乱雑に積み重ねたような作品、植物や物体をそのまま置いた(加工していない) 作品は不可とする。


提出物:立体(275×275 の土台に表現) *仕様は『光の箱』に準ずる。出題:10 7()提出:10 14 () 13:30(時間厳守講評:10 21 ()
文責:TA 濱島




















1X14A121 平井 周介 A++

建築材料としてのシーリング材を砂場を下地として描いた作品。砂や岩が付着した様相は「異形」そのものであり圧巻である。素材としての補修材が作者自身の行為のリズムとして見事に作品化されている。(TA 濱島)




















1X14A137  増田 渓人 A++


「life cycle」と題された巨大な蝋の固まり。作者のある1日の中における生活の中で使用されたものを反復材料として固めることで、作品自体もミルフィーユの様なテリーヌの様な雰囲気を生み出している。断面を切って切り口を見ても面白いと感じる作品になっているのではないか。(TA 濱島)





















1X14A164 鷲尾 拓哉 A++


銀色に磨き抜かれた缶コーラ。あまりにもなじんだ商品からシンボルが奪われたことでアルミニウムの缶という素材を造形の美しさを再発見させてくれる。(山本)



















1X14A156 山本 圭太 A++

えんぴつデッサンの基本であるリンゴが大量の削り出されたえんぴつによって形作られている作品。作者の手汗のしみ込んだえんぴつが集積することで、独特の存在感を放つ作品となっている。削り出された芯が中心でふいっと伸びているような造形もいい。(村上)


















1X14A086  田嶋 玲奈 A++

漢字だけが切り抜かれた小説。単一の行動によって操作された書籍は全く異なる暗号か、あるいはタブーだらけのゴシップ誌の様だ。反復される行為によって、日常が浸食され、既成概念を逆照射する優れたアート作品である。(早田)



















1X14A013 板垣   翔大 A++


コンベックスの持つ剛性を柔軟さという矛盾する特徴を上手く造形化した作品。誰もが知っていながら注目されることのなかった触覚への着眼が素晴らしい。(山本)


















1X14A023 太田 歩 A++

折り重ねられたスケール。スケールは自身の作品の土台を飛び出し、他者の作品の横に鎮座する。設計演習における模型作品や、作品を作る行為は反復されるリズムに過ぎないと言い放っているかのよう。(村上)


















1X14A148 森 一之助 A++


「衰」と題された作品。着火後の使用済みマッチをグリッド状に並べ、粘土の土台に廃してある。一本一本から「着火」という行為が想起されそれが等間隔で配されることで存在感を強くしている。土台の仕上げがしっかりと施行されている点にも好感がもてる。(TA 濱島)



















1X14A024 太田 実 A++

割られた箸による造形。箸を割るという行為によって生まれる微差が、それらをさらに反復するという行為によって浮き彫りにされた。素材がどうしようもなく持つ差異に着眼し、一つの造形としてまとめた点が秀逸であった。(早田)


















1X14A129 古垣 ゆかり A++


パンチングメタルの面に多数の虫ピンを差し込んだ作品。上から差し込まれた虫ピンは固定されておらず本体面材は落下するはずであるが、余りに多数のピンが板の落下を妨げるため不思議な均衡と柔らかさを持って自立している。さりげなく生じる物理的矛盾が美しい。(山本)


















1X14A054 桑田 芙貴子 A++

一円玉を重ねてお金を貯める行為のアイコンである「豚の貯金箱」を作った作品。裏を見るとフタがあり、1円玉で中身が満たされていることから「1円玉でお金を貯める」というナンセンスな行為が繰り返し行われるであろうことが予見されている。ブラックなユーモアのある作品。(村上)


















1X14A106 西田 安里 A++

重ねられた色紙によって穴の造形「Screw」と題された意図から察するに、次第にズレながら重なる色彩に着目をしたともとれるが、大きさや加工の仕方が中途半端に見え、今一つ意図が伝わりづらくなっている様にも感じる。(早田)




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